Taking Action とは
Taking Action(テーキング・アクション)は、メンタルヘルスや依存症の課題、あるいは慢性的な疾患を抱える人々のために開発された、セルフケアとリカバリーのための教育プログラムです。
このプログラムは、参加者が自分自身のウェルネス、安定、そしてリカバリーに向けたプロセスを自ら導き出せるように設計されています。従来の「治療を受けるだけ」の受動的なアプローチではなく、自分自身が自分の専門家として主体的に人生を取り戻すことを目的としています。
リカバリーの定義
「個人が健康とウェルネスを改善し、自律的な生活を送り、最大限の可能性に到達しようと努力する変化のプロセス」
― 米国SAMHSAによる定義
開発の背景とエビデンス
SAMHSAによる開発
このプログラムは、米国保健福祉省(HHS)傘下の依存症・精神衛生管理庁(SAMHSA)によって開発されました。作成にあたっては、WRAP(ウェルネス・リカバリー・アクション・プラン)の考案者として知られるメアリー・エレン・コープランド博士が担当しました。
バーモント長期追跡調査
1987年のハーディングらによる画期的な研究は、重度の精神疾患を持つ人々でも、適切な教育と支援があれば、半数から3分の2が大幅に改善・回復することを示しました。Taking Actionはこの「回復は可能である」というエビデンスを基盤としています。
カリキュラム構成(全24セッション)
各カテゴリをクリックして詳細なセッション内容を確認できます。
1. 主要コンセプト (Key Concepts)
● リカバリーへの導入:リカバリーとは病気があっても豊かな人生を取り戻すプロセスです。
● 自尊心:自分の強みを見つけ、自分自身を大切に思う気持ちを育てます。
● 希望:リカバリーの原動力となる「良くなれる」という信念。
● エンパワーメントと自己決定:自分の人生の専門家として、自ら選択しコントロールする力を取り戻します。
● セルフアドボカシー:自分の権利を守り、必要な支援を伝えるスキル。
● サポートシステムの構築:信頼できる仲間やピアとのつながりを作ります。
2. リカバリーツールと戦略
● リソースの評価:自分の中の才能や地域の資源を見つけ出します。
● 生活習慣の改善:食事、運動、睡眠、日光などが心身に与える影響を学びます。
● リラクゼーション:ストレスに対処し、純粋に楽しむ時間を作ります。
● 厄介な思考への対処:ネガティブな感情や思考を整理し、振り回されない練習をします。
● ピアサポート:仲間とのミーティングを通じ、孤立を癒し視点を広げます。
● 医療と服薬:医師とパートナーシップを組み、主体的に治療を選択します。
● ウェルネスツールボックス:自分だけの「元気になる道具箱」を完成させます。
3. アクションプランの作成
● 日常生活管理プラン:調子が良い状態を保つための日課を作成します。
● トリガーへの対処:体調を崩す「きっかけ」を特定し、対策を立てます。
● 注意サイン:体調悪化のサインに早めに気づき、行動する計画。
● クライシスプラン(事前指示書):緊急時に自分の意思を守るための事前計画。
● クライシス後プラン:危機から日常へ段階的に戻るための計画。
実施に必要な7つの要件
資料ダウンロードと権利
本プログラムはパブリックドメイン(公有財産)として公開されています。
どなたでも自由にコピー、翻訳、再利用が可能です。
Source: Taking Action: A Mental Health Recovery Self-Help Educational Program. HHS Pub. No. 14-4857
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